おもむろにその箱を取り、開ける 「…………っ」 俺の過去が箱の中から溢れてくる 手のひらにのっかるような小さな箱のはずだが俺を乱すには十分だった。 「………っ…くそ…。」 自分の弱さに腹がたって仕方ない。 こんな弱さ、吹き飛ばしてやろうと決めたはずなのに そんな決心は一体どこへ行ったのか。 いつまで 俺は 逃げんだよ いつまで………。 「れーんっ!」 急に扉が開く。 「………何」 低く、くぐもった声が口から発せられる。 「わかったよっ!場所っ」 …………まじかよ