「なんでそこなんだよ」

「え?だって大事な場所だし…」


きょとん、と顔を傾ける。



「そうだな、確かに大切だな」

「え?うん。」


俺は立ち上がり、場所を案内する


「バスルームはそこ」

「広いー!」

「ベッドルームは…」

「ここっ?」


あいつがバスルームの真向いにある部屋を指差した。

「あぁ」



あいつの無邪気な笑顔に対し、俺は妖しい笑みをうかべる。



「おっきいね!」



そこまでは予想していた反応だった







次のは予想してなかった





「これなら二人でも寝れるね!」

「は?」

「だってこれなら4、5人は寝れるよ?」


すごい!とはしゃぐあいつに対し俺は硬直。



最初から

二人で

寝るつもりだったのか?



こいつ、どこまで無防備なんだよ




これなら俺が何したって自己責任だからな。



「おい」

俺はベッドに腰掛ける。

「ん?何っ、蓮?」



あいつはなんの疑いもせずに俺の隣に腰掛ける。




「お前、誘ってんのか?」