「からかいがいがある。」



妖しく笑い、あいつのあとを追い掛ける。






あんの……っ


セクハラ変態悪魔めーっ!

ムカつくよー!!


神様、あいつに天罰をー!!


祈り続けてて、前を見ていなかったら何かにぶつかった。


どすんっ!


「ごめ…って東吾!?どうしたのっ?」

「光こそどうした」

「あたしはねっ!ただね!蓮が寝ちゃったから毛布をかけてあげようと…」


東吾が眉をぴくり、と動かす。

「……蓮が寝た?」

「そうだよ!なのにねっ」

「蓮が人前で寝顔見せるなんて、驚きだ」

心底びっくりした顔であたしを見てくる。


「な…なんで?」

「蓮、人の前だと絶対寝ないんだ。よっぽど光といると安心できるんだな」


微笑まれたけど喜んでいいのか悲しむべきなのか……



「あのセクハラ変態悪魔があたしといてあんし…」

「誰がセクハラ変態悪魔だと?」


いつのまにかあたしの隣に蓮が立っていた。


「ぎゃぁっ!でたっ!東吾、また後でっ!」


あたしは一目散に逃げる。