「…………口?」


恐る恐る、指であたしの口を指差した。


「で?」

続きを促すかのように蓮の力は弱まることはない。


「え?」

「初?」



「は…初でした…」

「口でよりによって初かよ…」



やっぱりあたしが

海とキスしたことで

怒ってるんだ……


はぁ、と大きくため息をつかれる


なんかフォローしなきゃ



……じゃないと!


あたしこの状況から抜け出せないっ!





「み……短かったからっ!触れるぐらいだったから!キスとはあんまいえな…」

だけど、そんなフォローなで意味はなくて。


「ムカつく……」



「え?」



次の言葉は蓮によって塞がれた。