ちゅっ


唇にやわらかいモノが触れて、目の前には悪戯っぽそうな海の顔




「本気だってば!」



あたしは何が起きたのか、わからなくてぽかんとしていた。




東吾も目を見開いていた。

ゆっくりと思考回路を働かす。





あたし……



海と……



キス…し……た……?







「なーっ!!」


勢い良く後ずさるあたしを海はにこにこしながら見ていた。


「んー?」

「なん………っ!?」

「大丈夫っ!周りには東吾しかいないしっ」

「そうじゃなくてっ!!」

「本気だって言ったじゃん?」


舌をぺろり、とだしあたしを見る



「なんで……っキ…キスなんか………っ!」

「英国風あいさつ」


あ…あいさつ……?




そっか……


そうだよね!


海が…あたしを…とかないよね!



海なら可愛いで許せるし!


あいさつだよねっ