彩喜は全力で走った。
クラス委員長の元まで全力疾走。
そこで、白羽の命の危機、頼まれたこと、このことをみんなに伝えるように頼み、白羽の元へ急いだ。
……白羽っ……。
白羽白羽白羽白羽白羽白羽白羽白羽白羽っ!!
お願いだから間に合ってくれ!!
「白羽――ッ!!」
病院に着くと、苦しそうにもがく白羽がいた。
息が出来てないようだ。
母は何も出来ずに、目をギュッとつむって、ただひたすら祈っていた。
白羽は俺に気付き、息が苦しい中、細い声で言ってきた。
「……白羽……、天使に……なり、に……逝……」
ピ──
「白羽――ッ!!」
それが、白羽の最後だった――。



