純白の羽



赤くなりながらも話してくれた。


走れない白羽に合わせてくれる彩喜。

方向が一緒だから白羽を毎日迎えに来てくれる彩喜。


白羽はいつしかひかれていった。


母のせいでもあるだろう。

でも気付いたんだ、この暖かいキモチ。


ドキドキしちゃダメなんだ。

冗談抜きで呼吸困難に襲われるから。


でも、どうしてもしちゃう。

走ってもいないのに、不思議だね。


このドキドキは嫌いじゃない。

そんなところも、不思議だね。


恋する乙女は、みんなこんなキモチなのかな?

って考えると、なんだか嬉しくなってくる。


そういう人と近い自分。

病気さえなければ普通なんだ。