ただし、そんな時間もすぐに過ぎていった。
「それでは、また来ます」
「仲良くしてくれてありがとね。気を付けて帰ってね?」
「はい」
バイバーイとみんなは帰って行った。
「お見舞い来てくれるなんて、本当に優しい子たちなのね」
「そだね。……なに?」
母は白羽の顔を見てにやにや笑っていた。
「彩喜くんよね。あの子なんだかんだでやっぱり優しいじゃない?」
「……な、なに?」
「白羽も楽しそうだしさ」
「……だから……なんなの?」
再びにやりと笑い、言った。
「恋とかしないの〜?」
「なっ…何を言うわけ!?」
「え?人間誰でもトキメキのココロを持っているものでしょう?」



