そうして、私は気付く。 あぁ、周防くんもこんな気分だったんだ。 私があの日、放課後に言った言葉に戸惑っていた時。 「周防くんは、努力してるから自惚れても良いと思うよ。」 「…そうかな。」 「そうだよ、それに、」 私、周防くんが好きだよ。 春の夜空の下。 別れと出会いの季節だと誰かが言っていたのを聞いたことがある。 本当にそう。 私は同時に別れと出会いを体験した。 そんな高校生最後の日。