ソファーに座った周防くんは、スポーツブランドのジャージを穿いてる。 「どうした?」 思いの外、真剣そうに聞いてくれる。 「今から一人で抜けたいんだけど、良い理由って何かあるかな?」 「一人で?」 「友達はまだ残っていたいみたいだから。」 頷く周防くん越しに見える扉の外は薄暗い。カラスも絶対山に帰ってしまったと思う。 閃いた!と顔を輝かせた周防くんは、携帯電話を出してどこかへ電話した。 「もしもし、うん。…あのさ、外部ってカラオケ行ってるか?…あぁ、担任が渡し忘れたものがあるって。」