くいっと顎を上に上げられて、唇が短く重なる。 「みたいなのって。」 「周防くんには、これから会う良い人が居ると思う。」 「何?」 「その時の為にとって置いた方が良いよ。」 言葉は消耗品。使えば使うほど、減っていってしまう。 「緋睡。」 「うん?」 「それは緋睡もなのか?」