私は「存在感のない人」 と言われていたらしいが それくらいで丁度よかった。 中流家庭に生まれ、 平均的な能力を持ち、 平均的な容姿で、 平均的な人生を送る。 それが自分には一番似合う。 平均的に、突出せず、 かといって落ちこぼれず、 長いものには巻かれて 周囲に合わせ、平穏に、 普通の人として生きてゆくこと。 それが一番楽だと経験上知っていたし、 これからもそうでありたいといつも思っていた。 そんな私の平均的人生計画はうまく進んでいたと思う。