エレベーターを上がってすぐのところに、その喫茶店はあった。 杉本の勧めるままにパスタランチを注文した。 杉本はおしぼりで手を拭き、水を一口飲んでふぅと息を吐いた。 「本当に久しぶりだね」 「そうだな」 微妙な沈黙が流れる。 何を話していいのかわからなかった俺は、手持ち無沙汰だったのでとりあえず水を口に含んだ。 杉本はぼんやりと宙を眺めている。 その視線の先を追っていくと、店内装飾のステンドグラスにひまわりが描かれていた。 ずきっと胸が痛む。