青い向日葵




それから、俺と杉本と春野は、時々川原で過ごすようになった。


自転車での学校帰り、春野は堤防からいつも「おーい!」と俺たちを呼び、桜の木の下に自転車を止めて、川原にやってくる。


無邪気に叫ばれるのが、最初は少し恥ずかしかったが、何度か呼ばれるうちにそれにも慣れていった。


ある日、春野は何やらにやにやとしながら俺たちに近づいてくるので、二人が怪訝な顔をしていると、突然俺たちに向かって紙飛行機を飛ばしてきたので、とっさに避けた。


紙飛行機は吸いこまれるように、水面に不時着した。


よく見ると、それは答案用紙だった。


そして、一つ、また一つと、紙飛行機を飛ばしていく。


その度に俺たちが身を仰け反らせるのが面白いのか、愉快そうに笑っている。