しかし。 高校三年にもなって、川原で、しかも素手で穴掘りをしているなんで。 俺は授業をサボっていったい何をしているんだ? 「……きっと、天国へ行けるよ」 ふと、杉本が土を被せながら穏やかに呟いた。 その言葉が嬉しかったのか、彼女は顔を上げ、もう一度「ありがとう」と言うと、やわらかく微笑んだ。