「念じるだけで勿体に物理的効果を与える現象をPK又はサイコキネシスというんだ。心を読むのがテレパシー、精神感応で、他にも予知とか透視とか、エトセトラエトセトラ……」 「こっ、晃ちゃんっ! なんでも良いから早く降ろしてっ!」 フワフワ感に堪え切れず、そう叫んだ瞬間、今度は体がすうっと横にスライディングして、ぎゃっ! っと情けない悲鳴を上げてしまった。 なに? なんなの? この位置関係! 晃一郎の膝上、五十センチ。 真上に浮かんだまま、優花は涙目になりながら晃一郎を見下ろした。