【黄昏の記憶】~ファースト・キスは封印の味~



聞きなれない単語に眉を寄せている優花に、やはり同じように眉を寄せながら晃一郎は言葉を続ける。


「ここではたまにそういうことがあって、迷い込んできた人間を『イレギュラー』と呼んでいる」


イレギュラー?


そういえば、意識がもうろうとしていた時に、晃一郎がそんな言葉を言ってた気がする。


確か、『イレギュラーでもなんでも、間違いなく優花なんです!』とかなんとか。


英語だよね?


どんな意味だっけ?


レギュラーじゃない、って感じかな?


レギュラーって、正式とか正規とか言う意味だったから、イレギュラーは……。


なんて、呑気につらつらと考えていたら、晃一郎はこれでもかと、最終爆弾を投下した。