「そうか。それならまかせておけ!」

「わりぃな。こいつは幸也って言うんだ」

「良いって」

「あっありがとう」

「気にするなって」

 幸也が言う

「うん」

「髪の毛切るから座って」

「う、うん」

 私は座って髪の毛を切ってもらう

「はい。終わり」

「ありがとう御座います」

 私はお辞儀をする

「良いじゃんか」

「うん。あっ!私1回帰る!お昼だからお父さん居ないし!」

「おう。何かあったらすぐに電話しろよ」

「ありがとう。今日の文也優しいね。いつもはイジワルなのに」

 私は顔を赤らめて言う

「こまってる奴にちょっかい出せるかよ」

 文也は照れくさそうに言う

「ふふ。じゃあね」

「おう」

 家に向かう

「只今」

「祐美!!心配したわよ!!大丈夫?」

 母が心配そうに帰ってきた私に話しかける

「うん、大丈夫だよ。お父さんは仕事だよね?」

「ええ」

「良かった」

「帰ったぞ!!なんだ!出てったと思ったらもう帰ってきたのか?」

 父が帰ってきて私に言う

「何しに戻ってきたの??」

 母が聞く

「大事な書類を忘れてね。外回りだから取りに来たんだよ」

「そうですか」

「・・・・・・!」

 私は家を出て行く

「あっ!!祐美!!」

「放っておけ!!じゃあ!!いくよ!」

「なんで帰ってくるのよ!!」

 走りながら言う

「ねぇ、私と一緒に暮らしましょうよ」

「ああ、良いとも。もうお前だけだよ佐奈」

「嬉しい、じゃああそこのホテルに行きましょう」

「ああ」

 ホテルに入る二人

その場に居た私はすぐに状況が読めました。父は浮気をしていたのです。
相手は20代半ば位の女です。そして暫く月日が流れて父は家族を置いて
家を出て行きました。それから私は変わりました。何がきっかけかは
分からないが頭の中で「性」「性行為」「援助交際」と言う言葉が浮かびました。
そして援助交際に興味を持つようになりました。此処からが私の悲劇の物語の
始まりだとはまだ私は知りませんでした