次の日、私と直樹は不動産巡りをしていた。 就職が決まったのはいいけど、住む場所がない。 だから今回帰って来たのは、住む場所を決めるのも目的の1つだった。 「あーダメだっ。 家賃高いよー」 だけど、あまり条件に合ったものがなかった。 つい頭を抱えてしまう。 こんなにないとは思わなかったから。 「あ、そうだ。 哀、俺んちで住めば?」 「え?」