真夜中の、ある病院に

バタバタッ………

という足音が響き渡っていた。





助けて!!!

お願いだよ!!!



僕は病院の廊下を走っていた。





ふと……後ろからの足音が止んだ。


もしかして…上手く撒けた……?





「……どうかしたの?」

僕が後ろを振り返り、誰も追ってきていないのを確認していたら、突然声をかけられた。

「っ!?だ……誰?」

「春佳だよ。」


彼女……春佳は、僕に顔がそっくりだった。

いや、全く一緒…って言っても過言ではないかもしれない。


「ぼ…僕は…No.1352」

僕には名前なんてない。