大きな大きなかぼちゃは少女を食べようと、口を大きく開け、ジリジリと近づいてくる。


少女は、あともう少し、と思った。


「―――!」


誰かが自分の名を呼ぶ声がしたような気がして、少女は嬉しそうに顔を綻ばす。