不思議少年はかく語る



たまらなくなって好美は居間を後にしようとした、ともかくもこの視線から逃げ出したかったのだ。


視界を阻めることはできないが、出口たる襖を真ん中にし、眼球を動かさないようにした。


だからか。


「うわっ」


こたつのコンセント――線に足を引っかけて転んだ。


下を見ずに前ばかりを見ていた結果にしては間抜けすぎる。早く逃げたいという焦燥感も起因しているだろうか、畳で擦ったらしい手が動く。


ううと顔面の代わりに被害が大きい手のひらを寝そべりながら見た。ひりひりするが傷もない痛手でしかない。


好美の足掛けでコンセントは外れたらしい。プラグから抜けたそれは所在なさげだった。


好美が見たのはコンセント。しかし、コンセントの場所が悪い。