「絶対ですよ」
「うん」
「じゃあ、指きりを」
「は?」
「約束するにはこれは必須です」
「……」
言いたいことはあったが、お世話になる身としては断れず、渉が出してきた小指と自身の小指を絡ませた。
あとはお決まりの、ゆびきりげんまんの曲が渉から口ずさまれる。
――なんでここまで。
会ったばかりの自分を渉は信用できず、言いふらすのではと念押しでしているのだろうと好美は思う。ずいぶんと子供じみているが。
「――ゆびきった、と。はい、ありがとうございます。まあ、あなたが誰かに喋れるとは思いませんが、念には念を押させていただきました」
好美の返事を待たずに渉は背中を向けた。
――喋らないと信用してんじゃん。


