不思議少年はかく語る



言ってしまったことに教室が静まり返った。


それはあまりにもかわいそうなことだった。


高校に入学してすぐのこと、柏木好美という女子生徒が交通事故で死亡した。


柏木好美と仲良かった生徒は泣いたし、深い付き合いじゃない者も、これから青春を謳歌するはずだったのにと同情した。


そうして流れたのがこの噂。


誰が流したなど知らない。気づいたらあった。


何せ、柏木好美の席は片付けられなく未だに、窓際の一番後ろにぽつんと置いてあるのだから。それを不振に思った生徒が『触ったり、あそこから動かせば呪いがかかるからだ』と騒ぎ出す時期があり、この噂は町に広がるまで知れ渡る。


「机が退かされないのって、呪われるからもあるけど、死んだ好美ちゃんがまだ自分が死んだのに気づかなくて、学校に来るから残しているんだってー」