不思議少年はかく語る



例えるならびっくり箱。予期せぬ存在がそこにいた。


外灯の下。
スポットライトに当たったかのように、存在感が大きい女がいたのだ。


――いなかった、よね。


自問自答したのも、好美が後ろを向く前、前にはその女がいたと“認識”していなかった。


だけど、紛れもなくいる。


『いる』には『いた』という道理でしか対処できずに、結局好美は『最初からいたんだ』と認識していなかったのは気のせいだとまとめた。


女は好美の帰路にいる。なるべく近づきたくはないが、それは離れればいいだけ。


ただ大げさに離れたであっては、女を傷つけてしまうかもしれないと、なんとも日本人らしい気遣いを持って、好美があけた距離はその実あまりない。