好美の質問から予想はしていた渉だが、これはすぐに決められないことで、考えているみたいだった。
「渉くんともっと話したくて」
「……、分かりました。僕も好美さんとは色々と話したいですし」
まさかの同じ気持ちに好美は顔をあげて喜んだ。それに応えて、渉もにっこり微笑む。
「いつまであなたが僕の隣にいられるかは知りませんが、それまでよろしくお願いします」
出された手は何をしたいかなど分かりやすい。
好美も手を伸ばして、渉の手をがっしり掴んだ。
「よろしくっ」
朝霧が立ち込める中、好美の手はとても冷たく、渉から体温を貰うようにしばらくは離さなかった。
心地よさに負けた。
友達ができたのだから。


