「怒ってなんかいませんよ。この家にいる以上、あなたには安心していてほしいですし、あんな都市伝説に出会ったのだから今日一日はゆっくり休ませたいので」 だから話したまで、と最後まで言わなかったが、今までの話はひとえに好美を安心させるためと渉の優しさを感じた。 ここは『ごめん』ではない。 「ありがとう」 ぐっと楽になった心を与えてくれた人は、ええ、と口端を緩めた。