一面白い壁は平衡感覚を狂わせてしまいそう。

一体1日に何時間眠っているのか、時計すらないこの殺風景な部屋では知ることはできない。

仰向けになって瞼を焼くほどの光に手のひらを翳す。
瞬間、脳裏に蘇るのは夢の中のワタシの手。
真っ白な空間の中で思い出すには目に毒だ。

太陽の下を自由に歩けない私は日焼けを知らない青白い肌。
自分を客観的にみて青白い肌を赤く染めて嘲笑うワタシは狂っているとしか思えない。

「……こっちの私も充分狂ってるか」

誰に言うわけでもなく、呟く。

光に向かって瞼を閉じる。
閉ざされた視界を埋めるのは闇ではなく、己の中に流れる赤い色。