祐チャンと別れてしまった。
あの日は、自分でもびっくりするくらい泣いた。
お姉ちゃんとお母さんも、不審に思ったと思うけど、何も聞いて来なかった。
「千華、何かあったの?」
「えっ?」
なるべく、前と変わらないようにしてるつもりだけど…。
「最近顔色悪いけど、ちゃんと寝てるの?」
「う、うん。」
嘘。
あれからまともに寝てないし、今でさえご飯も仕方なしに食べてる。
「テスト勉強とかで忙しいんだろうけど、倒れたら意味ないんだからね。」
「うん…。」
祐チャンが傍に居ないだけで、こんなにもなるとは思ってもなかった。
「今から学年集会じゃん。」
「何するんだろうね。」
ちゃんと50分持ちこたえられるかな…。
何をするかよりも、そっちの方が心配。
………
体育館に行くと、知らない人が数人椅子に座っていた。
「今日は、わざわざ先輩たちに来て貰い、進路調べの参考にお話をしていただきます。」
須崎先生も現れ、体育館が静かになった所で集会が始まった。
四年大に進学した人。
系列の大学に進学した人。
専門に進学した人。
就職した人。
学科等はバラバラだけど、高2の今やらなければいけない事。
入試までしなければいけない事。
など、実際に経験した人の話は、とてもリアルだった。
…………