短編集~The Lovers WITHOUT Love Words~


スミレは少し考えると

「お母様に、会いたいわ」

と答えた。

確かアラジンのランプは、「死者を蘇らせる」という願いは叶えられなかったような気が。
しかし、細かいことは気にするまい。

「はーい、私、お母様ですよ」

榊が女の声色で答えると、スミレは笑い出した。

「全然似てない!」

笑って許してくれたところを見ると、スミレも本気で母親に会えるとは思っていなかったようだ。
本当に母親が現れたら、それはそれで怖い。