遊羽と会ってから2ヶ月がたったころだろうか?
その日の朝は
ある一言から始まった


「おはよう。」


突然南糸の後ろから
聞き覚えのある声


「…え……」


振り返ると…


「…遊羽ちゃん……?」

「なによ。迷惑?いつもしてるのはそっちよ?」

「ううんっ全然迷惑じゃないっ嬉しいよ」

「あなたバカでしょう?なんで挨拶なんかで嬉しくなるの?」

「なんでってそんなの……」


……嬉しい?
挨拶が?

ううん

話しかけてきてくれたことが……

なんで嬉しい?

あ………
もしかして……

……俺…………

南糸はにっこり笑って言った


「遊羽ちゃんが初めて自分から話しかけてきてくれたからだよ。」

「………は…?」