Hamal -夜明け前のゆくえ-



知りたいのに訊けなくて。祠稀さえいなくて。


なんだか僕の思考は泥水のように濁っていて、その奥にある自力では見通せないものを、なんとかして掬い取りたかったんだと思う。


一応聞く相手は選んだつもりだけれど、早く“次”へ行きたかった。


なんの覚悟も、なしに。



「闇夜の威光は、この街で幅を利かせてたグループだよ。その名の通り暗い暗い夜にだけ現れる、とっても強くて人を恐れさせる、光」


クロは宙を見上げて、頭の中の引き出しを開ける。


「メンバーは男女混合で、上は27歳から下は13歳まで。なにをしていたグループかって言うと、うーん……大人が子供を集めて、気に入らない人や店だったりを淘汰しまくるって感じかなぁ」

「え……?」

「一度目をつけられたら終わりだって有名だった。相手が誰だろうと殴るし、お金は奪うし、お店は潰すし、お構いなしだよ。怖いよねぇ。そりゃ恐れられるよねぇ」

「悪いグループってこと?」

「ああ、失敬失敬。気に入らない人っていうのはパーカーちゃんからしたらきっと悪い人、だね。この街にはたくさんいるでしょう、きみのような子供に声をかけてくる大人が」


僕に目を遣ったクロにぎこちなく頷くと、彼女は再び前を見た。