――――トントン


「杏莉、入るぞ」


「はぁい、どうぞ」


入ってきたのは優斗


「此処が良く分かったね?」


初めての人は道に迷うのに…


「瑠夏さんに教えてもらった」


「そっか。夕依、紹介するね。この人は辻岡優斗君。さっき話した人だよ」


「寺脇夕依です。宜しくね」


「辻岡優斗です。杏莉が世話になってるな。」


「いえいえ。お世話になってるのはあたしの方です」


2人とも軽く自己紹介をしていた。


でも、夕依めっちゃ緊張してる


「杏莉、やっぱりあんたは面食いだわ…。」


夕依が思ってた人以上だったみたいで驚いている


「そうでもないよ。優斗、愛花達は?」


「先生と話してるよ。」


さっきから夕依は固まったままだ。


「ゆ~い!!」


夕依はあたしが何度名前を呼んでも気付いてくれなかった