「松島くーん」

「あ、北川くん!」


俺、花巻碧。

さっきから、俺の目の前で他の男の名前を呼ぶ俺の彼女。

平田かのん。

「碧くん!」

「ん?」

「これ持ってて?」

そう言って渡されたのは、松島の制服。

けっ。

俺は、かのんから受け取った制服をそのまま床に置いた。