そう言った斗真くんは、後ろにあった踏み台に腰を下ろす え〜!! 本気で!? ホントにここで脱ぐの!? そりゃカギは掛かってるけど学校だよここ! 体全体の熱がドンドン上がっていくのを感じる 今まで回りをあまり気にしていなかったけれど 突然のピンチでやけにハッキリ目に入ってくる 所狭しと置かれた資料の山 壁に貼られた古びた地図と年表が、私とは対照的に静かに時を刻んでいる 目の前では楽しそうに上目使いで私を見ている斗真くん 私は震える手で、ブレザーの一番上のボタンに手を掛けた