大和を見ながら言うミオ。

あはは、私と同じこと言った。


「……だよねぇ。なんか、向こうの高校で、いろいろされちゃったみたい」


「そうなんだ……あれ、てかなんで色葉、そんなの知ってんの?」

連絡取り合ってたの?と訊かれる。

ううん、そうじゃなくて………

「おととい会ったの」

「マジで?どこで?」

「街のカフェで」

おとといは、ミオ家族で出かけてたんだよね。


「そっかぁ……でも、佐伯くんて頭よかったよね?確か、そういう高校入ったはずじゃ………」

「うん。私もそう聞いた。けど、今日うちの学校に転校して来るとは全く訊いてないよ」

そう。全っ然聞いてない。

だから、大和にどーゆーことか訊こうと思ったのに……………


「これじゃ訊けないよぉ………」

大和を囲む女子たちは、一向にその場を離れる気配なし。


「なるほどね………。次の授業終わりにでも訊いたら?」


「………うん、そうする」