ピンポーン。
突然、インターホンが鳴った。
動くのがめんどくさい俺は居留守を使おうとソファから動かず、
無視を決め込む。
隣で兄貴が俺を叩いて、出ろと言っているが気にしない。
ピンポーン。
再びインターホンが鳴った。
こっちは暑いし動くのめんどくさいんだよ、とっとと帰れよ。
内心、そう思いながらため息をつく。
ピンポンピンポンピンポンピンポン!
(うるせー)
しょうがない、出てやるか。
これ以上インターホンを押し続けられて貰っても困る。
怠い体を起こして、出る事にした。
「はいはい今開けますよ。」
鍵を開けて、扉を開くとそこにはお世辞でも可愛いと言えない知らない
女子が立っている。
「...何か用ですか?」
兄貴の知り合いだろうか。
「心晴君、」
「あ、ハイ。」
どうやら、俺に用事があるらしい。
何処かであっただろうか?否、無い。
「私、あなたが好きです。」
「え?」
俺は、ぽかんとした。
目の前の女の子は俺の事を好きだと言った。
え?なんで?会ったこともないのに?
状況が分からない俺は言葉に悩む。
「時間が無いんで、もう行きます!
最後にあえてよかった、ありがとう。」


