「がぶ」
「ぎゃっ!?」
右手の指が、がぶっと仲谷くんに食べられている。
おかげで、さっきまでの緊張したような、ピンク色のムードがブチ壊しなわけだ。
もしかして・・・わざとかな。
私の不安そうな表情を悟ってくれたのかな。
だから、こうやって緊張といてくれたのかな。
だとしたら、仲谷くんってスゴイな。
てか、こんなことを、指を食べられながらよく考えれるな私。
軽く指痛いんだけど・・・。
「がぱっ」
と、仲谷くんの口から出された私の指は、軽く歯型がついていた。
少し赤くなってるが、気にしない方向で行こう。
で、自分の答えを・・・
「な、麻友」
しゃべろうとした瞬間、仲谷くんの言葉でシャットアウト。
ま、ここは仲谷くんの話を聞こうじゃないか。
私は、聞く姿勢になって真剣に耳を傾ける。
「えっちがしたいだとか。そういう観点で考えないで。オレと、つながりたいか。それで考えて」
仲谷くんの言葉が、響く。
そっか、そうだよね。
私、変な風に考えすぎだったのかな。
そう、考えるのなら。
答えはすぐに出せる。
「つながりたいよ。仲谷くんと」
私は、凜とした声でそう言った。
プールから聞こえる声だけが、ガヤガヤうるさい。

