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鳥のさえずりが耳を癒す。





太陽は既に頭の真上に来ていた頃だった。





「今日、巡察昼過ぎからだから」という沖田からの指示により、少しの空き時間が出来た咲希。





中庭に出て、生えている草木をなんとなく観察していた時だった。





「あれー?咲希じゃん?」




縁側の方から、陽気な声が聞こえてきた。





新選組に入隊して早一ヶ月となるも、警戒心は忘れていない。




声の主をなんとなく把握し、勢いよく振り返った。




「そんな睨むなって。折角仲間になったんだから、もっと愛想良くしろよー」





言いながら近づいてくるのは、腰に右手を当てている藤堂だった。





少し後ずさりするも、隣に並ぶのを許した。