ピアニストと野獣

「できたぁ!!」


「「早っ!」」


「えっ?」


振り返ると空と陸がいた。


陸が覗き込んできて言った。


「そんなに早くできるもんなの?」


「まぁね!私、同じ学科の子に調律の最終チェックとかよく頼まれるから慣れてるから。」


「ふーん…。」
そう言って陸は“ひょいっ”と私の手からバイオリンを眺め始めた。


「ちょっと!変にいじらないでよね!?今さっき合わせたばっかりなんだから…。」


慌てて陸から取り返そうとした時、ふと視界の隅に写った2人の姿…。


―――ズキン…。


仲良さそう。