毎年クリスマス間近になると、街中カップルばかりで賑わいをみせる。



しかし、今年は丁度この時期にパンデミックに見舞われ、例年に比べて幾分その数は少ないようだ。



右京もいつものように真っ直ぐ家に帰る予定だった。



だが、帰り間際にベッカーから連絡を受けP2に向かう。



『よぉ、クロウ。いつもより早いな…。』



『あぁ、診断書をドクターに頼んでてね。』



P2に着くと右京はロイにそう答えてネクタイを緩めた。



『ご苦労様』とシンディから缶ビールを渡され、有り難く受け取る。



『ぷはぁ~!旨い!』



右京の某CM張りのリアクションにシンディはクスッと笑うと、『あ、そうそう!』とスタンドから一着のコートを手に取った。