男の前に降り立った神様は

5粒の飴玉を渡した



“食べるか食べないかは己で決めれば良い

ただし食べれば私と契約する事になるけれど”



そう言って神様が差し出した飴玉を男は1粒口に含んだ



“契約成立
  ―貴様は今から能力者だ”


いくらか言葉を交わし
神様は最後にこう告げた



“1つだけ約束がある
―子供を傷つけることなかれ”



男が頷いたのを確認し、

“決して使い方を誤るな”

とだけ言い残し神様は消えた





そして神様と男の約束は
100年以上守られ続けた


―しかし

10年前、
男はその約束は破ったのだ