“身分の違い”



そんなモノに、鈴音はずっと負い目を感じていたのか。


そんなモノの為に俺を…。



「覚悟はあんのか?」


「ある。
鈴音と一緒に居れるのなら、俺はそんなモノなんかぶち壊して、何度でも飛び越えてやる」



要らない。

身分も名誉も富も…
そんな無意味で無駄なもの、俺には必要ない!。


「俺には、鈴音さえ居てくれれば…それで良いんだ」



たとえ、世間を敵に回したって構わない。

俺が鈴音を守り抜いて、二人で幸せになるんだ。




『待っていたよ』



? 待っていた…?


「やっぱりお前は、鈍感だったな」


二人は、ゆっくりと俺に近づいて来た。