物心がついた頃には、ココが唯一の居場所だった。


ココは、日が暮れると活気づく花街の片隅。


色鮮やかな着物を着た女性が、客をもてなすこの『花月楼』に、私は居る。


幼い頃から、部屋の案内や食事運びをしていたの。


時々、お姉様方の順番待ちをしているお客様の暇つぶしで、話し相手もしたりする。