俺は、花月楼の近くまで来た。 まだ 門までは距離がある。だか、しっかり見える…。 門に誰かが立っている。 こんな早めの時間から客が来るものなのか? ましてや、あれは青年じゃないのか? 見覚えがあるような… いや、違うだろう。 きっと俺の思い違いだ。 ――カツカツカツッ。 花月楼の方から、誰かが小走りで走ってくる様な音が聞こえる。 あれは… 鈴音じゃないか。 『健太郎!お待たせ』 健太郎…? 俺の足は自然と止まった。 何故 健太郎がこんなところに…? しかも鈴音と…。 どういう事だ?