「ふっ」

 彼女は鼻で笑ったあと、思い出せて満足したのか、昨日と同じように寝はじめた。

 一体、なんだったんだ・・・。

 怖かった。まともに話したのは初めてだったけど、怖かった。

 でも何故だろう。少しドキドキした。

 恐怖?いや、それも違う。じゃあ、恋?

「いやいやいや、それはないって」

 思わず自分に突っ込む。

「うるせーよ」

 隣からは怒号が飛ぶ。

「す、すみませんっ」

 ほら、こんな口の悪い女に恋なんて・・・。ありえねぇ。