誰かは正式なホスピタルだと言う。
誰かはきちがいの集まりだとも言う。
でもあたしたちは
ある一定のレベルで区切られて
ここに集まってきてる。
いや、追いやられてると言った
方が正しいのかも。
きっとあたしたちは
外の世界じゃ邪魔者扱いだから。
ゴミ同然なんだろう。
何度もそんな目で見られてきた
からよくわかる。
『あたしらがゴミならてめぇらは
クソだよ!』
ミホはよくそう言って
あたしを笑わせてくれてた。
ケラケラ笑いながら、
あたしたちはよくリストカットを
繰り返して、監視員が
特別配置されることも
珍しくはなかった。
定期的に行われるカウンセリング
でも暴れ出す。
そのたびに隔離されたり
安定剤を打たれたりするけど、
カウンセラーの落胆していく顔や
どれだけ事を大きくして目立つかが
あたしたちのバロメーターだった。
ミホが暴れ出すたびに
あたしは爆笑して
同じように狂い出す。
あたしたちは健常者じゃない。
いつだって白い目で見られる
精神異常者だ。

