全てが壊れていく。
ゆっくりと立ち上がり
数メートル離れた刑事に拳銃を
構えた。
尻餅をついたまま右肩から流れる
血を押さえてる。
コイツを狙えば…………
迷うことなくあたしは二、三発
引き金を弾いた。
放った弾はどこに当たったのかは
解らない。
同じ弾の数だけ躰に衝撃がはしり、
壁に跳ね返された。
ふざけんな…………
急所わざと外しやがって…………
いずれも弾は躰を痺れさせる。
郷田は一発で仕留めたのに…………
あたしは…………?
特殊部隊たちが前へ前へ来るのが
見える。
最後の力を振り絞ってもう一度
低く発砲した。

