あたしはどれほど冷静で居られた
だろうか。
血の気のひく思いとは裏腹に、
普通に生きていけなくなった
これからの事を何度も
シュミレーションしていた。
どうせ光の浴びない人生を
余儀なくされてきたんだ。
これくらい、どうってことない。
つくづく自分の人生は滑稽だなと
思う。
(お前は変われるよ)
そう言った郷田の顔がよぎる。
郷田……あたし、
変われないよ……
変われなかった。
もう、取り返しのつかないことを
してしまったの。
人生なんて、呆気ないね。
だってほら、簡単に人を殺せちゃう
んだよ?
簡単に手は染められる。
だけど何も感じないの。
ただ浮かぶのは、あんたの顔。

