灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~








静かな部屋に冷たい空気。



鉛が溶けたような匂い。



どれほど時間が経過したのかさえ
把握出来ていない。



ただ、ジッと見つめてた。



相手が息絶えていく姿を。



ゴツンと足元に落ちる血痕のついた
ガラスの灰皿。



頭から血を流して横たわる相手を
見下ろすあたし。



何度も、何度も
手を振りかざした気がする。



女一人の力じゃ到底叶わないから、
こうするしかなかったんだ。



ふと、自分の躰に返り血が付着して
いることに気付いた。
すぐさまシャワーを浴びて洗い流す。



目を見開きながら息絶えた姿が
気持ち悪くて、遺体の上から
シーツをかぶせた。